水と血糖値の関係

水を飲みたいと感じる時、それは脱水症状です。
人によっては水をいくら飲んでも水がほしいという状態が継続し、水分によって尿が出るだけ、という状態が継続することもあります。
喉が渇きだんだんと疲れを感じるようになる、こうなると脱水症状だと気がつき水を飲みます。
ただ糖尿病の方の脱水症状というのはちょっと違いがあり、一般的に脱水症状と呼ばれるものとはまた違う脱水があります。

人の体は水分で成り立ち細胞は水分によって成分同士を結合させています。
細胞には細胞の中に含まれる水分である細胞内液と、血液やリンパ液などに含まれる水分や、細胞と細胞の間にある水分が細胞外液です。

脱水でも、細胞内液の脱水、この脱水が一番怖いのです。
細胞内液が脱水するということは人間を構成する細胞が脱水するという異常事態。
これは危険です。

では糖尿病の方が高血糖状態になっているというのはどういうことか?というと、文字通り血液の中の糖分が多いという状態です。
こうなると血液中の浸透圧が上昇します。

浸透圧が上昇すると周りにある水分をできる限り吸い取ろうとします。
この場合、吸い取る水分は細胞間にある間質、つまり細胞外液から水分を吸い取りますので細胞内液のバランスも崩れます。

人には電解質などを微調整する機能が養われています。
ナトリウムやカリウムなどの電解質を調整する機能ですね。
細胞間や細胞内の水分バランスが崩れてしまい水の移動が行われると電解質のバランスをも崩してしまうのです。
そのため、細胞内にある水分がバランスを調整するために外部に出てしまうことになるのです。

つまり、高血糖状態は細胞の水分バランスに深い関係を持つということになります。
高血糖状態イコール、慢性的な細胞内脱水という状態ということです。
高血糖という状態になると、水分をとってもとってもまだ水分を欲します。
これは細胞内が脱水状態となっていることが原因です。

細胞内に水分が足りないという状態ですから、脳は危険を察知し、水を飲めという命令を出すのです。
でも血糖が高いという状態は何も改善されていないのですから、水を飲んでも飲んでも水分を欲するという状態になってしまうのです。
血液中にたまるだけの水分は何の意味も持たず老廃物として認識され尿が近くなる・・・
脱水症状の際に尿が近くなるというのはこのことです。

高血糖の方の脱水症状では、ただ水分を取るということではなく電解質のバランスを調整することが必要となるのです。
機能性飲料やまだ実証されていませんが、バナジウムイオン水などが糖尿病の方に効果が期待されるのはこのためです。