水分補給で身体機能維持

海は命の源といわれます。
母なる海、どうしてこんなにも海を命と結びつけるのか。

それは人の体の構造を知るとよくわかります。
人の体の体液などを調べていくと、実はきわめて海水に近いということがわかってくるのです。

海があることが地球の奇跡。
水があることが命の奇跡なんです。

人の体は細胞の塊。
固体に見えて実は液体が固体に見せているのが人の体です。
60%もの水分で構成されている人の体の細胞。
この細胞が命を維持させていくために細胞が働き、その細胞が暮らしやすい環境を作るためです。

人の体液にはナトリウムやマグネシウム、カルシウムなどの成分が一定に保たれています。
このバランスこそ、海水に良く似たバランスであり、人はこのバランスの調整を知らず知らずのうちに行っています。
この調整機能のことを恒常性維持機能、「ホメオスターシス」と呼びます。

細胞の成分はゼリー状の水、原形質の水として成分の結び付けを行っています。
この原形質の水は人の体の水分のうち、45%を占めています。
その他の水分は、血液やリンパ液などの体液としてそれぞれの役割を果たしています。

細胞にある水分を細胞内液と呼び、細胞外にある水分を細胞外液と呼びます。
これをあわせたものが、総称して体液です。

ポカリスウェットなどスポーツや熱が高い病気の時などに飲むといいとされる飲み物は、機能性飲料などといわれ、
電解質のバランスをとるなど言われていますね。
この電解質というのは体液のことで、電解質と非電解質があります。
ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの陽イオン、塩素、亜硫酸などの陰イオンが電解質と呼ばれる成分です。

生活習慣病などと関連性の深い、コレステロールや中性脂肪、尿酸などは非電解質です。
体液の科学的な中心成分となるのが電解質。
中性脂肪や尿などを見てわかるように、運搬、排泄にかかわる成分が非電解質です。

これら電解質と非電解質がバランスよく恒常性維持機能によって保たれていることで、人は健康に生きられるということになります。
逆に、この電解質と非電解質のバランスが保たれなくなると、何らかの不調材料となる、ということになりますね。

水分補給を行うことが、身体機能維持につながるということは、この恒常性維持機能に水分が深くかかわっているからです。
水分バランスが崩れてしまうことによって、恒常性維持機能に狂いが生じ、体がうまく機能しなくなる。
だからこそ、水分を補給するということはとても重要なことなのです。