水で違う?お茶の味

水には硬度があるということを説明してきました。
硬度が高いものが硬水、低いものが軟水。
特徴を強く感じるのが硬水、違和感をあまり感じないお水が軟水です。

日本人は良くお茶を飲みますね。
食事の後などにはお茶を飲むことによってお口の中がすっきりしますし、スポーツの時などにも飲んだりします。
このお茶ですが、お茶を飲む時に利用する水によってもその味が変わるということ、ご存知ですか?

日本には軟水が多く、ほとんどの地域でお茶を飲む時に軟水を利用していると思います。
また軟水はお茶に良く合うお水だということも言われてきました。
日本のお水は硬度20から80と低いものが多く、様々なものに利用できる軟水がとても多く利用されています。

軟水でお茶を入れるとお茶の持っている特長が引き出され、うまみ成分やお茶の持つ渋み、苦味などがしっかりバランスよく出てくるので
お茶独特の風味をしっかり味わうことができます。

ただ硬度があまりにも低いと、お茶の持つ渋みだけが強く出てしまい、うまみ成分を感じられなくなるので、
硬度的には50から80くらいが適しているといわれています。

では硬度が高い硬水ではお茶がおいしくないのか?というと、硬水でもその成分によるのです。
硬度が高い超硬水と呼ばれるような300くらいの水でも、成分によってはお茶のうまみを引き出す水があります。

お茶にはシュウ酸と呼ばれる成分がありますが、このシュウ酸が硬水の持つカルシウムと結合することで、お茶の渋みが消されるのです。
お茶の渋みがどうも苦手という方も少なくありませんが、この渋みの元、シュウ酸をうまく中和してくれる硬水なら、
お茶の渋みが苦手という方でもおいしくお茶を楽しめるというわけです。

その水が持っている成分、特性を良く知っておくと、お茶を煎れるときにとても役立ちます。
お水一つでお茶の持っているうまみを引き出したり、苦手な苦味を中和したりできますから、
ぜひ、お水によってお茶の味がどう変化するか、一度試していただきたいと思います。